SOSの略と意味はデマ!世界初の遭難信号はタイタニック?
SOSといえば、
万国共通の救助を求める遭難信号です。
通信手段が発達した
現在では船や飛行機の遭難信号
としては使われていません。
しかしわれわれが山で遭難したり
地震・豪雨などの
自然災害で孤立した場合
空から見てわかるように
地面にSOSの文字を直接書いたり
木など並べてSOSを文字表して
遭難信号として今でも使います。
SOSは本当に
誰もが知っている
救難・救助を求めるのサインです。
モールス信号SOSの意味
SOSとは何かの頭文字をつなげたもの
のように考えられがちですが、
実はSOSに何の意味もありません
単にモールス信号の中で
最も簡単でわかりやすい
SとOをつないだものなのです。
Sのモールス符号は「・・・」
Oは「--- 」です。
よって
SOSのモールス信号は
「・・・ --- ・・・」です。
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SOSの略に意味は?あと付けのデマ
SOSの頭文字には意味があると
一部の人の間では
信じられていいます。
有名なものとして
以下のSOS略の意味
とされているものがあります。
- Save Our Ship日本語訳 私たちの船を救え
- Save Our Soules日本語訳 私たちの生命を救え
- Suspend Other Services日本語訳 他の仕事は中止せよ
どれももっともらしい
意味付けをされてます
しかし
すべて都市伝説の類です
遭難信号として採用された
時代からあるデマです。
デマというより、
SOSの略として
ピッタリと当てはまるように、
あとで意味付けされたと
言ったほうがいいですかね。
あとで説明する「CQD」にも
のちのあとづけで「CQD」の略の意味として
Come Quick Danger 日本訳約 急いで来い危険
などもあります。
遭難信号の世界初は3つある?
一部のインターネットのサイトや書物では
SOSを最初に打電したのは
1912年に北大西洋上で
氷山と衝突して沈没した
豪華客船「タイタニック号」になっています。
別のサイトや書籍では、
1909年6月10日に遭難したイギリスの
「スラボニア号」が世界で最初にSOSを
打電したとする説もあります。
では、どちらが本当の
世界初なのでしょうか?
- 1909年スラボニア号
- 1912年タイタニック号
年代だけを見れば最初に
SOSを打電したのは
イギリスの「スラボニア号」が
世界で最初なのは明らかです。
ではなぜ「タイタニック号」が
世界で初めてSOSを打電した船
だとの説があるのでしょうか。
世界初の遭難信号はCQD
まず前提の知識として
無線通信が実用化されたばかりの時代、
遭難信号は当初
「SOS」ではなく「CQD」でした。
マルコーニ社によって
1904年に提案された「CQD」は
遭難信号として採用されましたが
普及はしませんでした。
1909年1月「フロリダ」と「リパブリック」
1909年1月に「フロリダ」と「リパブリック」
との衝突海難事故が発生しました。
この時に無線通信を使った
世界初の救難信号「CQD」
が発信されました。
これが無線通信によって発信された
世界初の遭難信号です。
つまりCQDかSOSどちらかに限定せずに
無線通信による遭難信号となると
1909年1月フロリダ号とリパブリック号
の衝突事故が世界初となるわけです。
ちなみに
遭難信号「SOS」では
1909年6月のスラボニア号が
打電した信号が世界初です。
マルコーニ式電信機では世界初のSOSはタイタニック号
- 1909年1月フロリダとリパブリック「CQD」
- 1909年6月スラボニア号「SOS」
- 1912年タイタニック号「SOS」「CQD」
1912年に起きた事故なのに
なぜタイタニック号が世界初のSOSの遭難信号を
打電したと言われているのでしょうか
時系列で見るとタイタニックは世界初ではありません。
ただマルコーニ式電信機で発信した
SOSの遭難信号では世界初ということです。
この時は「CQD」「SOS」の順に遭難信号を発信しています。
少しややこしですね。
まとめると
以下のようになります。
世界初の無線通信による遭難信号は
フロリダ号とリパブリック号の衝突事故
「SOS」による世界初の遭難信号はスラボニア号
マルコーニ式電信機を使った「SOS」では
タイタニック号が世界初
定義によっては
どれも世界初の遭難信号です。
「SOS」に限っていえば
1909年6月スラボニア号が
世界初のSOSで間違いありません。
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